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脳神経外科・外科・リハビリテーション科
医療法人 上野医院
山口県下関市秋根西町1-7-26

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片頭痛

片頭痛

片頭痛は頭の片側からこめかみにかけて脈打つように「ずきずき」、「がんがん」と痛み、ひどいときには日常生活が妨げられるほどの強さの痛みや、吐き気を伴うとてもつらい頭痛です。

片頭痛は思春期頃から発症することが多く、成人の約8%が罹患しています。

中でも女性に多く、患者さんの数は男性の約4倍といわれています。

症状

症状

片側の頭痛として現れることも少なくありませんが、痛みの現れる部位が左右変動する場合や、両側が痛むが左右で差がでる場合、両側が痛む場合など痛みの種類はさまざまです。

  1. 脈に合致したズキンズキンとした痛みである。
  2. 痛みは頭の片側の時が多いが、両側の時もある。
  3. 頭痛は、数日~数週間の間隔をおいて発作性に現れる。
  4. 一回の頭痛は数時間から3日で治まる。
  5. 頭痛発作の時に、悪心(吐き気)、嘔吐などを伴うことがある。
  6. 頭痛発作の時に、強い光や大きな音、不快なにおいで頭痛が強まることがある。
  7. 明け方から目覚めの時に頭痛発作が起こることが多い。
  8. 頭痛の強い部分を手で圧迫すると、その間は痛みが和らぐ。
  9. 遅くとも30歳までに発症する。
  10. 頭痛発作の時、またはその直後に下痢や発熱などの症状があらわれることがある。
  11. 血縁者の中に似たような頭痛を訴える人がいる。

頭痛発現のタイプ

片頭痛では、小児や高齢者を除いてたいていの人が頭痛のあらわれる30分から数時間前に前ぶれを感じます。片頭痛は、前兆(目の前にチカチカと光が見えたり、星が見えたりする症状:閃輝暗点)のある片頭痛と、前兆はないがなんらかの前駆症状(頸すじ・肩の張り、生あくびなど)のある片頭痛、前兆も前駆症状もまったくない片頭痛と、大きく3つに分類されます。

治療

片頭痛の治療法の中心は薬物療法です。現在までにわかっている範囲では薬物以外の治療法つまり物理療法、食事療法といった方法では、補助的効果は認められるものの、その効果は薬物療法を上回るものはありません。

片頭痛の薬物療法には大きく分けて二つの方法があります。一つは頭痛発作が出たときに対処する方法で、これを頭痛抑制治療といいます。これに対し頭痛を出にくくする治療法があり、これを頭痛予防治療といいます。

たいていの場合、頭痛抑制治療から開始し、症状が強かったり、頭痛の回数が多かったりした場合に、頭痛予防治療を追加します。

片頭痛の予防効果が認められている薬は、抗うつ薬、βアドレナリン遮断薬、バルプロ酸、カルシウム拮抗薬などがありますが、日本ではカルシウム拮抗薬の塩酸ロメリジンが保険適応となっています。

日常生活での注意点

日常生活での注意点

片頭痛には種々の誘発因子があります。これらの関与の程度はさまざまですが、ちょっとした注意で片頭痛の引き金となるものを避けることができます。具体的な注意事項は次のとおりです。

  1. 空腹時に頭痛は起こりやすいので、食事は3食しっかり食べる。
  2. チョコレートや赤ワインなどの飲食物は避ける。
  3. 寝過ぎや寝不足は避ける。
  4. 月経の始まる前や月経中などに発作が集中して起こる人は、早めに予防薬を服用する。
  5. 経口避妊薬やホルモン療法で頭痛が悪化することがあるので、症状がひどい時は治療の継続を検討する。
  6. 旅行中に片頭痛が起こることが多いので、旅行中でもできるだけ普段と同じ生活のリズムで過ごすようにする。